車検証(正式名称:自動車検査証)は、日本の道路運送車両法に基づき、車両の登録や検査に関する情報を記載した重要な書類です。
トラックに限らず、自動車の所有者や使用者が必ず保管し、車両に搭載しておく必要があります。
以下では、トラックに特化した観点も含めて、車検証の内容や注意点を詳しく説明します。
目次
車検証に記載される主な情報
- 車両の基本情報
- 登録番号: 車両番号(ナンバープレートに記載される番号)。
- 車台番号: トラックの固有識別番号。車両のフレームに刻印されています。
- 車両型式: メーカーやモデルごとの型式番号(例:HINO DUTROなど)。
- 車両重量・車両総重量: 車両自体の重さと、最大積載時の総重量。トラックの場合、これが運送業務の重要な基準になります。
- 使用者情報
- 所有者: 車両の名義人。リース車の場合、リース会社が所有者になることが多いです。
- 使用者: 実際に車両を使用している人や法人の名前。
- 寸法・仕様
- 長さ・幅・高さ: 車両の外形寸法。特にトラックは積載量や道路法規に関連します。
- 最大積載量: トラックが安全に運べる荷物の最大重量。これを超えると違法になります。
- 定員: 運転席および助手席の人数。
- 検査有効期間
- 次回の車検期限が記載されています。トラックは一般的に1年ごとの車検が義務付けられています(業務用車両の場合)。
- 新車の場合、初回車検は2年有効。
- その他の情報
- 原動機の型式: エンジンの形式や種類(ディーゼルエンジンの場合が多い)。
- 燃料の種類: 軽油、ガソリン、CNG(天然ガス車)など。
- 環境性能: NOxやPM(粒子状物質)規制に適合しているかどうかが記載される場合もあります。
トラック特有の注意点
- 積載量と車両総重量の管理
車検証に記載される最大積載量を超えて運行することは法律で禁止されています。違反すると罰金や業務停止命令が課される可能性があります。 - 特殊車両通行許可
車幅や重量が一定以上のトラック(特殊車両)は、通行許可証が別途必要となり、車検証にその旨が記載されることがあります。 - エコ規制への適合
トラックは環境規制(NOx・PM法)により、特定地域での使用が制限されることがあります。車検証でその適合状況を確認できます。 - 事業用ナンバー(緑ナンバー)
運送業に使用されるトラックは事業用登録が必要で、車検証にもその旨が記載されます。
車検証の保管・提示義務
- 保管場所: 車両内に必ず搭載しなければなりません(通常、ダッシュボードや専用ケース内に保管)。
- 紛失時の対応: 紛失した場合、速やかに再発行手続きを行う必要があります。再発行は最寄りの運輸支局で可能で、再発行費用が発生します。
- 提示義務: 警察の検問や車両検査時に提示を求められることがあります。
車検証を確認する際のポイント
- 車検有効期限が近づいていないかを確認。
- 登録番号や車台番号が実際の車両と一致しているか確認。
- トラックの積載量や寸法が運用基準に合致しているかを定期的にチェック。
車検証の更新と車検手続き
- 更新時期: 車検有効期間の満了日が近づいたら、車検を受けて更新します。
- 必要書類: 車検証の他、自賠責保険証明書や納税証明書が必要です。
- 点検項目: トラックは使用頻度や荷重の影響で消耗が激しいため、車検時にブレーキ、タイヤ、エンジンオイルなどの重点的な点検が行われます。
まとめ
トラックの車検証は、単なる登録情報の記録だけでなく、積載量や環境規制適合性など、運送業務において法的および実務的に重要な情報を含んでいます。
定期的に内容を確認し、車検期限や仕様に基づいて適切に車両を管理することが、安全運行と法令遵守の鍵です。
以上、トラックの車検証についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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