トラックの荷台に重い荷物を積み下ろしする際に便利な「パワーゲート(昇降機)」ですが、後付けが可能かどうかは気になるところです。
ここでは、パワーゲートの後付けについて詳しく解説します。
パワーゲートの後付けは可能か?
結論から言うと、多くのトラックにはパワーゲートの後付けが可能です。
しかし、以下の条件によって取り付けの可否や作業の難易度が変わります。
後付け可能な条件
- シャーシ(フレーム)の強度が十分ある
- 適切な電源(バッテリー)が確保できる
- 車検対応のパワーゲートを選ぶ
- 取り付けスペースが確保できる
- 積載量や車両総重量(GVW)に余裕がある
逆に、上記の条件を満たさない場合、パワーゲートの後付けが難しくなることがあります。
後付け時の注意点
パワーゲートを後付けする際には、いくつかの重要なポイントがあります。
車両の構造
トラックのフレームやシャーシが強度不足だと、パワーゲートを装着しても安全性が確保できません。
特に小型トラックや軽トラックは強度に制限があるため、補強が必要になる場合があります。
電源供給の確保
パワーゲートの動作には電動モーターが使われるため、バッテリーや発電機(オルタネーター)の出力が十分であるかを確認する必要があります。
場合によっては、バッテリーの増設や高出力のオルタネーターへ交換が必要になります。
積載量の変更
パワーゲートを取り付けると、車両の総重量が増加するため、積載可能重量が減少することに注意が必要です。
特に最大積載量ギリギリで運用しているトラックでは、積載量オーバーにならないように計算する必要があります。
取り付けスペース
パワーゲートを後付けするには、荷台の後部に十分なスペースがあるかを確認する必要があります。
特にボディの形状やリフトアームの配置によっては、加工が必要になることもあります。
車検対応
パワーゲートを後付けすると車両の構造が変更されるため、車検対応のモデルを選ぶことが大切です。
場合によっては、構造変更申請が必要になることもあるので、専門業者に確認しましょう。
パワーゲートの種類と選び方
パワーゲートにはいくつかの種類があり、用途に応じて選ぶ必要があります。
垂直昇降式(リフトゲート)
- 荷台の後部に設置し、垂直に昇降するタイプ。
- 最も一般的なパワーゲートで、荷物の積み下ろしに適している。
- 大型トラックや中型トラック向け。
アーム式(ティルター式)
- アームを使って傾斜をつけながら昇降するタイプ。
- 荷物をスムーズに地面に降ろせるため、台車での運搬がしやすい。
- 小型トラック向け。
格納式
- 使わないときは車両の下部に格納できるタイプ。
- 荷台スペースを有効活用できる。
- スペースが限られている小型車や、荷室を広く使いたい場合に向いている。
スロープ一体型
- スロープとしても利用できるタイプ。
- バイクやカート、台車の積み降ろしに便利。
油圧式 vs 電動式
- 油圧式:パワーが強く、大型トラック向け。
- 電動式:取り付けが比較的簡単で、小型~中型トラック向け。
費用の目安
パワーゲートの後付けにかかる費用は、機種や作業内容によって異なります。
項目 | 費用目安 |
---|---|
パワーゲート本体 | 20万~80万円 |
取り付け工賃 | 10万~30万円 |
電装工事(バッテリー増設など) | 5万~15万円 |
車検・構造変更手続き | 3万~10万円 |
合計 | 30万~120万円 |
後付けの費用は比較的高額になりますが、荷役作業の負担を大幅に軽減できるため、長期的に見るとコストパフォーマンスは良いです。
後付けの流れ
車両のチェック
- フレームの強度確認
- 電源確保の可否
- 取り付けスペースの測定
パワーゲートの選定
- 積載する荷物の重量に適したモデルを選ぶ
- 予算や用途に応じて最適なタイプを選択
取り付け作業
- パワーゲートの装着
- 配線工事(電源供給)
- 必要に応じてフレーム補強
車検・構造変更申請
- 取り付け後に車検対応の確認
- 必要に応じて構造変更手続き
どこで後付けできる?
パワーゲートの後付けは、以下の場所で相談・依頼できます。
- パワーゲート専門業者
- 取り付け経験が豊富で、最適な機種の選定も可能。
- 車検対応のアドバイスも受けられる。
- トラック販売・整備工場
- 車両に詳しく、適切な取り付けが可能。
- ただし、パワーゲートの取り扱いがない場合もある。
- ディーラー
- 新車・中古車販売時にパワーゲート付きに改造してくれることもある。
- 後付け対応していない場合もあるので事前確認が必要。
まとめ
- 多くのトラックにパワーゲートの後付けは可能だが、シャーシの強度や電源確保が重要。
- 積載量が減る点に注意し、重量オーバーしないように計算する。
- 費用は30万~120万円程度で、用途に合ったタイプを選ぶことが重要。
- 専門業者やトラック整備工場での取り付けがベスト。
パワーゲートの後付けを検討する際は、事前に車両の状態をチェックし、用途に合った最適な機種を選びましょう。
以上、トラックにパワーゲートを後付けできるのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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