トラックと乗用車(普通乗用車)は、基本的に用途、構造、法規制などの点で大きく異なります。
以下に、それぞれの違いを詳しく解説します。
目次
用途の違い
- トラック: 主に貨物の輸送を目的として設計されています。個人向けというよりも、物流業や建設業などの業務用車両として利用されることが多いです。
- 乗用車: 主に人の移動を目的として設計されています。家族や個人が日常生活で使うことが前提のため、快適性や安全性が重視されます。
車両構造の違い
項目 | トラック | 乗用車 |
---|---|---|
ボディの構造 | キャブ(運転席)と荷台が分かれている | 一体型のボディ |
駆動方式 | 後輪駆動(FR)や四輪駆動(4WD)が主流 | 前輪駆動(FF)が多いが、4WDやFRも存在 |
エンジンの位置 | キャブオーバー型(エンジンが運転席の下)やボンネット型がある | ボンネットの下にエンジンを搭載 |
車高・車幅 | 大型のものが多く、荷物を積めるように設計 | 低めでコンパクトな設計が多い |
タイヤのサイズ | 乗用車より大きく、耐久性の高いタイヤを使用 | 小型で乗り心地を重視したタイヤ |
- トラックは荷物を運ぶために、ボディが頑丈で大きいのが特徴です。荷台の大きさや強度も乗用車とは大きく異なります。
法規制・免許の違い
トラックと乗用車では、運転に関する免許の種類や法規制も異なります。
免許の違い
車両の種類 | 必要な運転免許 |
---|---|
乗用車(普通自動車) | 普通自動車免許(MT/AT) |
小型トラック(最大積載量2トン未満) | 普通自動車免許(総重量3.5t未満なら可) |
中型トラック(4トン車など) | 中型自動車免許 |
大型トラック(10トン車など) | 大型自動車免許 |
- 乗用車は普通免許で運転できますが、トラックは総重量や積載量によって異なる免許が必要になります。
速度制限の違い
- 乗用車: 高速道路で最大100〜120km/hで走行可能(制限速度の範囲内)
- トラック: 大型貨物車は最大80km/hに制限(高速道路では速度規制が厳しくなる)
車検の違い
- 乗用車: 初回は3年ごと、以降は2年ごと
- トラック: 業務用車両のため、毎年車検(小型トラックは2年ごと)
乗り心地と安全性の違い
- 乗用車は快適な乗り心地を重視しており、シートやサスペンション(衝撃吸収機構)が柔らかい。
- トラックは荷物を積む前提なので、空荷のときは乗り心地が固く、振動が大きい。また、サスペンションは頑丈に作られている。
安全性の違い
- 乗用車はエアバッグや衝突安全ボディが標準装備されている。
- トラックは業務用のため、エアバッグや安全機能は後付けの場合も多い(近年は安全装備が充実してきている)。
燃費と維持費の違い
燃費
車両の種類 | 燃費(km/L) |
---|---|
軽自動車(乗用車) | 20〜30 km/L |
普通乗用車(ハイブリッド) | 15〜25 km/L |
小型トラック | 8〜12 km/L |
大型トラック | 2〜6 km/L |
- 乗用車は燃費が良いですが、トラックは重量があるため燃費が悪くなりやすい。
- 最近では、トラックにもハイブリッド車や電動トラックが登場し、燃費向上が進んでいる。
維持費
- 乗用車の方が維持費は安い
- トラックは車両重量が大きいため自動車税が高く、車検費用も高額になりやすい
- トラックはタイヤの交換費用も高い(業務用のため、耐久性の高いタイヤが必要)
価格の違い
新車価格の比較
車両の種類 | 価格(新車) |
---|---|
軽自動車 | 約100〜200万円 |
コンパクトカー | 約150〜300万円 |
セダン・SUV | 約300〜600万円 |
小型トラック | 約200〜500万円 |
大型トラック | 約800〜2,000万円 |
- 乗用車は車種によって価格が大きく異なる 。
- トラックは業務用のため高額になることが多く、大型トラックでは1,000万円を超える場合もある。
まとめ
項目 | トラック | 乗用車 |
---|---|---|
用途 | 貨物の輸送 | 人の移動 |
ボディ構造 | キャブと荷台が分かれている | 一体型ボディ |
運転免許 | 中型・大型免許が必要な場合も | 普通免許 |
速度制限 | 高速道路で80km/h制限あり | 100〜120km/h可能 |
燃費 | 燃費が悪い(2〜12km/L) | 燃費が良い(15〜30km/L) |
車検 | 業務用は毎年必要 | 2年ごと(新車は3年) |
価格 | 200万〜2,000万円 | 100万〜600万円 |
トラックは業務用に特化した設計であり、乗用車とは大きく異なります。
特に燃費、運転免許、維持費の面で違いがあり、 用途に応じた車種選びが重要になります。
以上、トラックと乗用車の違いについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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