トラックの車幅灯(しゃはばとう)は、車両の幅を他の車や歩行者に知らせるための灯火です。
特に夜間や悪天候時に、対向車や後続車がトラックのサイズを把握しやすくするために装備されています。
一般的に「マーカーランプ」とも呼ばれます。
目次
車幅灯の役割
車幅灯には、主に以下のような役割があります。
車両の視認性向上
- 夜間や視界不良の状況(霧・雨・雪)で、他の車両や歩行者にトラックの存在とサイズを知らせる。
- 特に大型トラックやトレーラーは車体が長いため、前後左右の車幅灯でしっかり位置を示すことが重要。
事故防止
- 大型車両は普通乗用車よりも幅が広いため、交差点や狭い道路での接触事故を防ぐ。
- 高速道路や一般道での追い越し時に、車幅灯が点灯していることで安全な車間距離を保ちやすくなる。
法規制への対応
- 日本の道路交通法では、一定サイズ以上の車両には車幅灯の装備が義務付けられている。
- 夜間の走行時には車幅灯を点灯することが義務。
車幅灯の設置位置
車幅灯はトラックの前方・側面・後方に設置され、以下のように配置されます。
設置場所 | 役割 | 一般的な色 |
---|---|---|
前方(フロント) | トラックの前面を識別 | 白色 |
側面(サイド) | 車両の長さと幅を示す | 橙色(オレンジ) |
後方(リア) | 車両の後端を示す | 赤色 |
注意点
- 前方の車幅灯は白色、側面のものは橙色(オレンジ)、後方のものは赤色であることが法規制で決まっています。
- 違う色を使用すると整備不良とみなされる可能性があるため、注意が必要。
法規制と点灯義務
車幅灯の義務
道路運送車両の保安基準により、以下の条件を満たす車両には車幅灯の装備が義務付けられています。
- 全幅1.8m以上の車両(大型・中型トラックなど)
- 長さ6m以上の車両(トレーラーなど)
これらの車両は夜間やトンネル走行時に必ず車幅灯を点灯する必要があります。
違反するとどうなる?
車幅灯の不点灯や故障したままの走行は、整備不良とみなされ、交通違反の対象となる可能性があります。
- 整備不良のまま公道を走行すると、「整備不良違反」として違反点数1点、反則金7,000円(大型車)が科せられる可能性があります。
車幅灯の種類
近年では、さまざまな種類の車幅灯が販売されており、用途に応じて選択できます。
ハロゲンタイプ
- 昔ながらの白熱電球を使用。
- 明るさは控えめだが、交換が簡単。
LEDタイプ(主流)
- 明るく、消費電力が低い。
- 長寿命で耐久性が高い。
- デザイン性が高いものも多く、カスタム用途にも人気。
流れるタイプ(シーケンシャル)
- ウインカーのように流れる光を演出するもの。
- ドレスアップ目的で取り付けることが多い(保安基準適合品を選ぶ必要あり)。
トラックのドレスアップとしての車幅灯
最近では、車幅灯をカスタムしてトラックをドレスアップする人も多くなっています。
カスタムのポイント
- LEDのカラー変更(白・青・紫など)
→ ただし、前方は白、側面は橙色、後方は赤という規定があるため、青や紫は違法となる可能性がある。 - 流れるLED(シーケンシャル)
→ 法規制をクリアした製品なら取り付け可能。 - 明るさ調整可能なタイプ
→ 夜間は控えめな光量にし、眩しすぎないように調整。
まとめ
トラックの車幅灯(マーカーランプ)は、夜間や悪天候時に他の車両へ車幅を知らせるための重要な灯火です。
特に、大型車両では安全運行のために欠かせません。
車幅灯の役割
- 夜間の視認性を向上させ、事故防止に貢献。
- 法規制により、1.8m以上の幅の車両には義務付けられている。
設置位置と色
- 前方:白
- 側面:橙色
- 後方:赤
カスタムも可能
- LED化、流れるタイプなどドレスアップ目的で人気。
- ただし、色や仕様が保安基準に適合しているか確認が必要。
トラックを運転する際は、安全性を第一に考え、適切に車幅灯を管理することが大切です。
以上、トラックの車幅灯についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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