トラックの車高灯(マーカーランプ)は、視認性を向上させるために装着する補助灯で、特に夜間や悪天候時に他の車両や歩行者からトラックの存在を認識しやすくする役割があります。
ここでは、車高灯の取り付け方法を詳しく説明します。
目次
必要な工具・材料
工具
- ドリル(穴あけ用)
- プラスドライバー
- ラジオペンチ(配線作業用)
- ワイヤーストリッパー(配線の被覆を剥がす)
- 絶縁テープまたは熱収縮チューブ(配線保護)
- 電工ペンチ(端子の圧着)
材料
- 車高灯本体(LEDやバルブ式など)
- 配線コード(電源・アース用)
- ギボシ端子または防水カプラー
- リレー(必要な場合)
- ヒューズ(必要な場合)
- 結束バンド(配線固定用)
- 防水コーキング剤(防水処理用)
取り付け位置の決定
車高灯を取り付ける位置は以下の要件を満たしている必要があります。
- 法規上、車幅を示すための灯火として適切な位置
- 視認性が良い場所(キャビン上部や荷台のサイドなど)
- 配線を適切に引き回せる場所(できるだけ既存の配線ルートを利用する)
注意:
国土交通省の保安基準に従い、適切な色(白・橙・赤)を選択する必要があります。
配線の準備
電源の取り出し
車高灯の電源はスモールランプ(車幅灯)やアクセサリー電源(ACC)から分岐するのが一般的です。
分岐方法としては以下の2つがあります。
- スモールランプ(車幅灯)から直接分岐
- メリット:スモールランプと連動し、簡単に設置可能。
- デメリット:電力負荷が増えるため、LED推奨。
- リレーを使用し、バッテリーから電源を取る
- メリット:電力供給が安定し、複数の車高灯を設置できる。
- デメリット:リレーの取り付けが必要になり、作業が増える。
アース(マイナス)の確保
車体の金属部分(ボディアース)に接続するか、直接バッテリーのマイナス端子へ接続します。
※錆びている部分にアースを取ると接触不良が起こるため、ボディの塗装を剥がし、確実に導通するようにしましょう。
車高灯の取り付け
取り付け穴の加工
- 取り付け位置をマーキングし、ドリルで固定穴を開ける。
- 配線を通すための穴も開ける場合は、配線保護用のゴムブッシュを使用。
車高灯の固定
- 付属のビスやステーを使用し、しっかり固定。
- 振動や雨水の侵入を防ぐため、防水処理(コーキング剤)を行う。
配線作業
- 車高灯のプラス線(赤)をスモールランプのプラス線に接続。
- 車高灯のマイナス線(黒)をボディアースに接続。
- ギボシ端子や防水カプラーを使用し、確実に接続。
- 配線が緩まないように結束バンドで固定。
防水処理と最終チェック
- 配線接続部を防水処理
- 熱収縮チューブまたは防水テープを使用して、配線接続部の防水処理を行う。
- 点灯テスト
- スモールランプをONにし、車高灯が正常に点灯するか確認。
- すべてのランプが正常に点灯・消灯するかチェック。
- 配線の固定
- 走行中に配線が干渉しないように、結束バンドでしっかり固定。
トラブルシューティング
症状 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
点灯しない | 配線ミス、断線、ヒューズ切れ | 配線を確認し、テスターで通電チェック |
ちらつく | 接触不良、電圧不足 | 端子を再接続、防水処理を見直す |
片側だけ点灯しない | 片方の配線が断線 | 断線箇所を修理 |
異常発熱 | 配線の許容電流オーバー | 適切な配線サイズに変更 |
まとめ
トラックの車高灯を取り付ける際は、適切な配線ルート・確実な防水処理・正しい固定が重要です。
特に配線の接続不良はトラブルの原因になるため、しっかりとギボシ端子や防水カプラーを使用して接続しましょう。
もし多数の車高灯を取り付ける場合は、リレーを使用し、安定した電源供給を確保すると故障のリスクを減らせます。
また、車検対応の明るさ・色を選択することも忘れずに行いましょう。
注意点
- 車検に適合するカラー(白・橙・赤)を選ぶ。
- 無駄に明るすぎるLEDは他車の迷惑になるため、適切な光量に調整。
- 配線作業は慎重に行い、ショートやヒューズ切れを防ぐ。
正しく取り付ければ、トラックの視認性が向上し、安全運行に役立ちます。
以上、トラックの車高灯の取り付け方法についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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