トラックのグリスアップ後にグリスが入らない場合、いくつかの原因が考えられ、それぞれに応じた対策が必要です。
以下、詳しく解説します。
目次
グリスが入らない原因と対処法
グリスニップルの詰まり
原因:
- グリスニップル(グリスを注入する小さなバルブ)の内部が汚れや硬化した古いグリスで詰まっている。
- 錆や異物が内部を塞いでいる。
対処法:
- 目視で確認
グリスニップルが汚れていないか、錆びていないかを確認する。 - 清掃
- ニップルの外側をワイヤーブラシなどで掃除。
- パーツクリーナーを使い内部の汚れを取り除く。
- 細い針やワイヤーで詰まりを解消。
- 交換
- クリーニングしても改善しない場合、新しいニップルに交換する。
グリースガンの不具合
原因:
- グリースガン内にエアが噛んでいて、グリスが適切に送られていない。
- グリースガンのノズルがしっかりとニップルに接続されていない。
対処法:
- エア抜き
- グリースガンのエア抜きバルブがあれば開いて空気を排出する。
- グリスガンのカートリッジを軽く緩め、エアを抜いた後に締め直す。
- ノズルの確認
- しっかりとニップルに押し当て、角度を変えて試す。
- 必要ならグリースガンのノズルを交換する。
ベアリングや可動部のグリス通路の詰まり
原因:
- 長期間グリスアップされていないことで、古いグリスが硬化して内部を塞いでいる。
- 摩耗粉や異物が通路を詰まらせている。
対処法:
- 温める
- 硬化したグリスは温めると柔らかくなるため、ヒートガンやドライヤーで温める。
- 温めた後、グリースガンで再度圧入を試みる。
- 手動で動かす
- 可動部を動かしながらグリスを入れると通りが良くなることがある。
- フラッシング(洗浄)
- グリスではなく「オイル系のフラッシング剤」を使い、古いグリスを溶かして流し出す。
- 完全に洗浄した後、新しいグリスを入れる。
グリスの種類が適切でない
原因:
- グリスの種類が適切でないと、硬すぎて流れにくくなったり、古いグリスと混ざって詰まることがある。
対処法:
- 適切なグリスを選ぶ
- 車両メーカー推奨のグリスを確認する。
- 一般的なシャーシグリス(リチウム系)やベアリング用グリスを適切に使い分ける。
そもそもグリスが必要ない箇所
原因:
- 一部のベアリングやブッシュは密閉型で、グリスアップが不要な場合がある。
対処法:
- サービスマニュアルを確認し、グリスアップが必要な部位かどうかを確認する。
まとめ
- グリスニップルの詰まり → 掃除・交換
- グリースガンの不具合 → エア抜き・ノズル確認
- 可動部やベアリングの詰まり → 温める・手動で動かす・洗浄
- グリスの種類が不適切 → 適切なものを使用
- そもそもグリス不要な箇所か確認
上記の手順を試しながら、どこに問題があるかを確認してください。
以上、トラックのグリスアップ後にグリスが入らない時はどうすればいいのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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