トラックの「デコデコ(デコレーションデコ)」は、電圧変換器(昇圧機)であり、主に 24Vのトラック電源を12Vに変換する装置です。
これを取り付けることで、乗用車用の12V電装品(ナビ、オーディオ、LEDライトなど)をトラックで使用できるようになります。
この記事では、デコデコの取り付け方を詳しく解説します。
目次
デコデコの基本知識
デコデコの役割
- 24Vトラックの電源を12Vに変換
- 車内の家電・電子機器を使用可能にする
- 安定した電圧を供給することで機器の故障を防ぐ
主な用途
- カーナビやオーディオ
- ドラレコ(ドライブレコーダー)
- ETC機器
- LED照明や小型家電
- スマホ充電器、シガーソケット電源
デコデコの取り付けに必要なもの
必須工具・部品
✔ デコデコ本体(昇圧機)
✔ プラスドライバー
✔ 電工ペンチ(圧着端子用)
✔ ギボシ端子 or 圧着端子
✔ 配線(バッテリー用電源線 1.25sq〜2.0sq)
✔ ヒューズ(10A〜30A程度)
✔ 絶縁テープ・収縮チューブ
✔ 結束バンド(配線固定用)
✔ テスター(電圧確認用)
デコデコの取り付け手順
設置場所の確認
デコデコは発熱するため、エンジンルームやダッシュボード内の通気性が良い場所に設置しましょう。
- 推奨場所:グローブボックス内、助手席足元、センターコンソール内部
- 避けるべき場所:エンジンの近く、水がかかる場所
バッテリーからの電源取り出し
- トラックのバッテリーを確認
- トラックのバッテリーは**24V(12Vバッテリーが直列接続)**になっているため、デコデコを正しく接続する必要があります。
- バッテリーの+(プラス)端子から電源を取る
- バッテリー直結式 → デコデコの入力端子(+24V)に接続
- キー連動式 → イグニッション(ACC)電源に接続
- ヒューズボックスを経由して配線する
- バッテリー直結の場合、必ずヒューズ(20A〜30A)を入れる
- 万が一ショートした際の保護のため、ヒューズはバッテリー近くに設置する
アース(マイナス端子)の接続
- デコデコの「GND(グランド)」端子を車体の金属部分(ボディアース)に接続する。
- ボディに直接ネジ止めするか、ボルトに共締めすると良い。
12V出力側の配線
- デコデコの12V出力端子(+12V、GND)をカーナビやオーディオへ接続
- 複数の機器を接続する場合、電源分岐ハーネスを使用
- シガーソケット電源にしたい場合、シガーソケットを接続
配線の整理と固定
- 結束バンドやクリップを使って配線を整理
- 振動で抜けないようにギボシ端子をしっかり圧着
- 配線がむき出しにならないように収縮チューブで保護
取り付け後の動作確認
電圧測定
- テスターを使用して出力電圧が12Vで安定しているか確認
- 出力電圧が不安定な場合は、アースの接続を確認
接続機器のテスト
- ナビやオーディオが正常に作動するかテスト
- ヒューズが飛んでいないか確認
取り付けのポイントと注意点
ポイント
- 必ずヒューズを入れる(事故防止)
- 配線はしっかり固定(断線防止)
- アース接続を確実に(電圧安定のため)
注意点
- 取り付け前に必ずバッテリーのマイナス端子を外す
- デコデコの容量(A数)を確認し、接続する機器の合計電流を超えないようにする
- 適切な配線の太さ(1.25sq以上)を使用する
よくある質問(FAQ)
Q1. デコデコの容量(アンペア)はどう決める?
接続する機器の消費電流の合計値を考慮して選びます。
例えば、以下のような機器を接続する場合:
- カーナビ:5A
- ドラレコ:2A
- ETC:1A
→ 合計8Aなので、余裕をもって10A〜15Aのデコデコを選択するのがベスト。
Q2. デコデコの出力が不安定になる原因は?
- アースがしっかり取れていない
- デコデコの容量オーバー
- 配線が細すぎる(電圧降下が発生)
Q3. デコデコを直列接続して24Vのまま使うことは可能?
いいえ。
デコデコは12V機器用なので、24V機器には使用できません。
24V機器を使う場合は、別途24V対応のDC-DCコンバーターを使用しましょう。
まとめ
デコデコを取り付けることで、トラックでも12V機器を使用できるようになります。
適切な配線と容量選定を行い、安全に取り付けることが重要です。
取り付けの手順まとめ
- デコデコの設置場所を決める
- バッテリー(+24V)から電源を取る(ヒューズ必須)
- GND(アース)を確実に接続
- 12V出力をナビ・オーディオに接続
- 配線を整理し、テスターで電圧チェック
- 機器の動作確認
これで、安全かつ確実にデコデコを取り付けることができます。
以上、トラックのデコデコの取り付け方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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