トラックのサイドブレーキ(パーキングブレーキ)の調整は、安全な運行を維持するために非常に重要です。
以下は、一般的なサイドブレーキ調整の手順と注意点についての詳細な説明です。
目次
サイドブレーキ調整の概要
サイドブレーキは、車両が停車中に動かないよう固定するための装置です。
通常、後輪に作用するブレーキで、ケーブルやレバー、または油圧装置を介して操作されます。
サイドブレーキの緩みや効きの悪さがある場合、調整が必要です。
調整の前に確認すべきポイント
- サイドブレーキの種類
- 機械式ケーブルタイプ:ケーブルでブレーキを作動させるタイプが一般的です。
- 油圧式タイプ:一部の大型トラックでは油圧を利用します。
- エアブレーキタイプ:エアシステムを使用する場合もあります(特に大型車両)。
- 必要な工具
- ソケットレンチ、スパナ
- ジャッキとジャッキスタンド
- メジャーまたはシックネスゲージ(遊びの測定用)
- 調整用プライヤー(ケーブル調整用)
- 整備環境の確保
- 水平で安全な場所で作業を行う。
- 車両が動かないよう、ホイールチョックで車輪を固定する。
サイドブレーキの調整手順
車両をジャッキアップする
- 調整対象のホイールをジャッキアップし、安全スタンドで固定します。
- ホイールが自由に回転する状態を確認します。
サイドブレーキの作動確認
- サイドブレーキを完全に解除し、ホイールがスムーズに回るか確認します。
- サイドブレーキを引いて、ブレーキの効き具合を確認します。
調整ボルトの位置を確認
- サイドブレーキケーブルの調整ボルトは以下のいずれかの場所にあります:
- キャビン内:ブレーキレバーの根元付近。
- 車両下部:シャーシに取り付けられたケーブル付近。
遊びを調整
- 遊び(レバーを引いたときの手応えが緩すぎる場合)は、以下の手順で調整します:
- 調整ボルトを右に回す(締める)ことでケーブルを張ります。
- 必要に応じて少しずつ調整し、ホイールが軽くロックされるまで調整します。
動作テスト
- サイドブレーキを数回引いたり解除したりして、調整が正確に反映されているか確認します。
- ホイールが完全にロックされ、解除後にスムーズに回転することを確認します。
調整後の確認ポイント
- ブレーキの効き具合
- サイドブレーキを引いた際、3~5段階程度でしっかり固定されるか確認します。
- ケーブルの張り具合
- ケーブルが過度に張りすぎていないか確認します。張りすぎるとケーブルが早期に摩耗する可能性があります。
- ブレーキパッドの状態
- サイドブレーキ調整の前に、ブレーキパッドやドラムの摩耗具合を確認することも重要です。
注意事項
- サイドブレーキが効かない原因がケーブルの緩み以外(例えば、パッドやドラムの摩耗、油圧やエアシステムの不具合)である場合、調整だけでは解決できません。
- 大型トラックやエアブレーキシステムを備えた車両の場合、専門知識が必要になることがあります。その場合は、プロの整備士に依頼してください。
- 調整後は必ずテスト走行を行い、安全性を確認してください。
以上、トラックのサイドブレーキ調整についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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