トラックから「ピー」という音がする場合、いくつかの原因が考えられます。
音の発生場所やタイミングによって、以下のような原因が特定できます。
目次
エアブレーキの警告音(エア漏れ・圧力低下)
原因
- トラックのエアブレーキシステムには、エア圧が一定以下になると警告音を鳴らす機能があります。
- エアタンクの圧力が不足していると「ピー」という警告音が鳴ることがあります。
- エアホースやエアバルブに エア漏れ があると、圧力が低下しやすくなり、警告音が鳴ることがあります。
チェック方法
- エアゲージ(空気圧計)を確認
- エア圧が通常時より低くなっていないか確認。
- 通常は 700kPa(7.0kg/cm²) 以上が正常範囲。
- 低い場合は エアコンプレッサーが正常に作動しているか確認。
- エア漏れがないか確認
- エンジンを停止し、エアブレーキを作動させた状態でホースやエアバルブ付近から 「シュー」や「ピー」 という空気漏れの音がしないか耳を澄ます。
- エアホース・バルブ・タンクの点検
- ひび割れや接続部の緩みがないか確認。
- エアコンプレッサーの動作確認
- エアが正常に充填されているか(通常、アイドリングで約10分以内に適正圧に達する)。
対策
- エアタンクを定期的に 排水 する(内部の水分が溜まり圧力低下を引き起こす)。
- エア漏れがあれば ホースやバルブの交換 を実施。
- コンプレッサーの故障の場合は 修理または交換。
リバース警告音(後退時の警告ブザー)
原因
- トラックのバック時に鳴る「ピー」という音は リバースブザー(バックブザー)の可能性が高い。
- 一般的に バックギア(R)に入れた際に鳴る。
チェック方法
- エンジンをかけてR(リバース)に入れる
- 「ピー」という音がするか確認。
- バックランプの点灯確認
- バックランプが点灯しない場合、リバーススイッチの故障の可能性あり。
- 配線の異常確認
- バックブザーの配線がショートしていると、常時鳴り続けることがある。
対策
- 配線がショートしている場合、修理や交換が必要。
- リバースブザー自体が故障している場合は交換。
車両のECU(電子制御ユニット)警告音
原因
- 最近のトラックは電子制御システムを搭載しており、異常があると 警告音(ブザー) が鳴る。
- エンジン異常・DPF(排気フィルター詰まり)・バッテリー電圧異常など で「ピー」という警告音が鳴ることがある。
チェック方法
- メーター内の警告灯を確認
- エンジンチェックランプ(🔧や⚠️マーク)が点灯しているか?
- DPF詰まり警告(煤の蓄積で排気不良)。
- バッテリー電圧異常(バッテリーやオルタネーターの故障)。
- OBD診断機を使用
- 診断機を接続してエラーコードを確認。
対策
- バッテリー電圧が低下している場合、充電または交換。
- DPFの詰まりがある場合、再生処理(焼き切り)または清掃。
- エンジン関連のエラーは、整備工場で診断を受ける。
シートベルト未装着警告音
原因
- シートベルトを装着していないと、警告音が鳴ることがある。
- 助手席や運転席に 荷物があると誤検知 することも。
チェック方法
- シートベルトを装着する。
- 助手席に荷物がある場合、取り除く。
対策
- シートベルトを正しく装着する。
- 誤検知する場合、シートセンサーの点検や交換。
燃料・冷却水・オイルの異常警告
原因
- 燃料や冷却水が不足すると警告ブザーが鳴ることがある。
- 特に冷却水が不足すると エンジンオーバーヒートの危険。
チェック方法
- 燃料計、冷却水タンク、オイルレベルを確認。
- 補充が必要なら適正量まで追加。
対策
- 定期的に点検・補充を行う。
- 冷却水漏れがある場合、ホースやラジエーターを点検。
エアコン・ファンベルトの異常音
原因
- エアコンやファンベルトが摩耗していると、「ピー」という高音の異音が発生する。
- 特にエンジン回転数が上がると音が強くなる。
チェック方法
- エンジンをかけた際に音が鳴るか確認。
- エアコンON/OFFで音が変わるかチェック。
- ベルトの摩耗や緩みを確認。
対策
- ベルトの張り調整や交換 を実施。
- プーリーの摩耗チェック も忘れずに。
まとめ
トラックの「ピー」という音の主な原因と対策を以下にまとめます。
音の発生場所 | 主な原因 | 対策 |
---|---|---|
運転席メーター付近 | エアブレーキの圧力低下 | エア漏れ確認・コンプレッサー点検 |
バック時 | リバース警告音 | 配線・ブザーの点検 |
エンジン始動時 | ECUの警告音 | OBD診断・警告灯確認 |
走行時 | シートベルト未装着 | シートベルト装着 |
燃料計・冷却水付近 | 燃料・冷却水不足 | 点検・補充 |
エンジン回転数に応じて発生 | ファンベルトの異常 | ベルト調整・交換 |
どのような状況で「ピー」という音が発生しているかを確認し、上記の点検を行うことで、原因を特定できます。
以上、トラックからピーという音がする原因についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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